「熱い」と「暑い」って、どちらも温度が高い状態に対して使われます。
なので、両者ともかなり似た意味を持っていますが、その使い方には明確な違いがあります。
今回は、その使い方の違いを1分で読めるようにまとめてみました。
「熱い」と「暑い」の違い
意味の違い
ではまず、両者の辞書での違いについて調べてみました。
熱い
- 温度が著しく高く感じられる。
- 感情が高まった状態である。
by デジタル大辞泉
暑い
- 気温が著しく高い。「今年の夏は異常に―・い」「―・い盛り」「―・い部屋」
by デジタル大辞泉
つまり、両者の違いは、「熱い=モノの温度が高い」か「暑い=気温が高い」だけの差です。
「あつい」ものには、基本「熱い」が使われますが、気温の時だけは「暑い」を使えばOKです。
もちろん、同じ1文の中にこの「あつい」が両方の意味で使われることがあります。
次のようなパターンでも、しっかりと使い分けをする必要があります。
- 「今日は39度と真夏日並みに暑いので、アスファルトも熱くなっている。」
これは、気温の暑さが原因で、別のモノの温度が上がったパターンですね。
アスファルトの熱さは、たとえ気温が原因でも”モノの熱さ”をあらわしているので「熱い」を使わなければなりません。
注意すべき点
”気体”の温度が高い時にはどちらを使うの?
気温が高い場合は「暑い」を使いますが、じゃあ「空気」や「気体」が”あつい”ことを「暑い」と言うんですね!という方もたまにいらっしゃいます。
こんなアンケートを取ってみました。
モノの温度が高い時は「熱い」、気温が高い時は「暑い」が使われますが、気温のように「気体」の「あつい」には、どの漢字を使うべきだと思いますか?「気体」とは湯気や蒸気といったモノを表す時です。
- 82% 熱い
- 14% 暑い
- 2% 厚い
- 2% アツい
意外にも、20%ほどの人が間違って使われているんです。
例えば、水を熱して、出来上がった気体、つまり”蒸気”などが「あつい」場合は、「熱い」を使います。
少しややこしいですが、”空気”や”気体”が高い時には「熱い」を使いますが、もっと大規模な”大気”の温度が高い時に「暑い」を使います。
こう考えると、「暑い」の方がなんだかスケールの大きな言葉に聞こえますね笑
心が「あつい」場合はどちらを使うの?
今までは、すべて温度を数字に表すことができる「あつい」を解説してきましたが、「やる気に満ちて心がアツい」「2人の恋はアツアツ」といった数字に表せない「あつい」にはどちらを使うのでしょうか?
これは、辞書にも掲載されているように、「熱い」にはこのような意味もあります。
②感情が高まった状態である。
恋でも、やる気でも、感情が「アツい」場合には「熱い」を使います。
人間のこの感情があまりにもアツく、世界の大気を上げてしまうほどだったら、、、それは「暑い」が使われますが、「暑くるしい」という状態になりますね笑
対義語は?
両者には明確な使い方の違いがあるため、対義語もまたそれぞれ存在します。
- 熱い=冷たい
- 暑い=寒い
まとめ
では、今回の調査内容をまとめておきます。
「熱い」と「暑い」には明確な違いがあるため、”どちらか一方を使えば無難”といった使い方はできません。
必ず、使い分ける必要があります。
なので、少しでもあやふやと思う方は、今の間にしっかりとおぼえておいてくださいね!
- 熱い=モノの温度が高い(感情も含む)
- 暑い=暑い気温が高い
今回は以上となります。