「ベランダ」と「バルコニー」と「テラス」の違いを図と表で説明

マンションを買ったり借りたりする時、洗濯物を干したりするスペースで「ベランダ」と「バルコニー」って言葉が出てきますよね。

これらの違いって、何かわかりますか?

ほとんどの人が、ほぼ区別することなく同じように考えています。

でも実は、両者にはちゃんとした違いがありますよ!

今回は、その両者を図と表を使ってハッキリさせたいと思います!

と同時に、「テラス」や「ルーフバルコニー」といった似た意味のものもたくさんあるのので、それも一緒に違いをまとめて行きたいと思います。

それぞれの違いを、わかりやすく30秒で解説!

ベランダ

一番良く聞く名前ですね。ベランダの定義は下記のとおりです。

画像と見比べてもらったらわかりやすいですね!

ベランダとは?

  • 住居からせり出している
  • 基本は2階以上(1階の場合にも使える)
  • 風雨をしのげる屋根や庇がある
  • スペースは狭いが、人が歩ける程度はある

ベランダというと、洗濯物を干したり、室外機を置いたり、どちらかというと生活の一部として使っているイメージがありますね。

また、ベランダは共用スペースなので、避難梯子が置かれたりして避難経路としての役割もあります。

バルコニー

では次にバルコニーです。バルコニーの定義は下記の通りなので、画像と見比べてくださいね。

バルコニーとは?

  • 住居からせり出している
  • 2階以上
  • 基本的に屋根は無い
  • 100cm以上の幅と110cm以上の手すりがある(建築基準法規定)

ベランダとバルコニーは、こうやってまとめると、かなり似ていますよね。

屋根・手すりがあるか無いか程度の差でしかありません。

ですが、もっと両者の違いをわかりやすく理解する説明があります。

両者は最初に作られた目的が違っていて、バルコニーは建物の外観の装飾的な意味合いが強く、ベランダは洗濯干し等の生活の機能目的が強くなっています。

なので、見た目を重視したバルコニーには風雨よけの屋根の必要性は低く、機能重視のバルコニーにはしっかりと風雨よけの屋根が絶対必要だったということですね。

ベランダとバルコニーなら、バルコニーの方が何となくオシャレに聞こえるのは納得がいきます。

バルコニーも基本は共有スペース扱いとなります。

テラス

では次に、テラスの定義を見ていきましょう。

テラスとは?

  • 1階部分につくられている
  • 床の高さがそのままで、屋外へ突き出ている
  • 風雨よけの大きな屋根は無し
  • ベランダやバルコニーよりスペースが広い

このように、ベランダやバルコニーと違って「1階につくられる」というところが大きな差ですね。

1階の床の高さがそのまま延びているので、外から見たら一段高くなって見えます。テラスには「高台」や「盛り土」という意味もあるので、そういったところからこの名前がついているのかもしれませんね、

カフェに良くあるテラス席も確かにこの条件に当てはまっています。

ルーフバルコニー

では最後に、ルーフバルコニーについて見ていきましょう。

ルーフバルコニーとは?

  • 2階以上
  • 下の階の屋根の部分が、上の階のバルコニーとなっている
  • 風雨よけの大きな屋根は無し
  • スペースは、ベランダやバルコニーより広い

下の階の屋根に当たる部分を、バルコニーとして広く利用しているので、当然スペースは広く、屋根もありません。

物件によっては、「ルーフテラス」といった別の呼称がある場合もありますが、基本的には同じものをさしてします。また、ルーフバルコニー広いので一見専用スペースに思いますが、基本は共有スペース扱いとなります。

このルーフバルコニーでバーベキューをしたり、本を読んだり娯楽として使うのは、社会人の1つの夢でもありますね!

違いまとめ

違いを図で解説

図で書くとこのようになります。

1階につくられた「テラス」、屋根がある「ベランダ」、屋根の無い「バルコニー」、屋根をバルコニーとして使う「ルーフバルコニー」を1つのマンションで表現してみました。

実際は必ずしもこうではありませんが、わかりやすく図にするとかなり近いものになると思います。

違いを表で一覧

テラス ベランダ バルコニー ルーフ
バルコニー
階数 1階限定 基本2階以上 2階以上 2階以上
屋根 無し 有り 無し 無し
スペース 人が歩ける程度 100cm以上の幅 広い
専用/共用 共用 共用 共用

この場合はどう呼ぶの?

屋根のあるテラス

もし、この条件にあてはめると、屋根や庇のある1階は「テラス」に当てはまらないのでは?と思われるかもしれません。

この場合、日本ではベランダは2階以上のものをさす場合が多いですが、本来は「ベランダ」は1階にも使えなくはありません。

なので、この場合は「ベランダ」と呼ぶ方がふさわしいです。

ですが、、、日本はこの場合でも「テラス」と呼ばれることが多いです。

2階以上のテラス

ちょっとオシャレなレストランでは、「4階のテラスに、、、」と案内されることもあります。

ですが、テラスは基本的に「1階」であるため、この使われ方は間違っています。

この場合は、「バルコニー」や「ルーフバルコニー」を使うのが適切ですね。