「操」って、「操縦(ソウジュウ)」「操る(あやつる)」という、”手先や体を使って扱う”という意味で使われることがほとんどです。
ですが、この「操」は「みさお」と読むことがあります。
「みさお」と読む時は、全く意味が変わってくる、とても不思議な言葉なんです。
今回は、この「みさお」の意味について、1分で読めるようにわかりやすくまとめてみたいと思います。
1分解説
「操」の意味
①困惑に負けず、自分の意志を貫くこと。節操。
②女性の貞操。
③上品で雅やかなこと。
「操」の読み方
音読み | ソウ |
訓読み | みさお、あやつ-る |
「操」の使い方/解説
①意志を貫く
自分の意思を”変えることなく”貫くことです。
例えどんな困難や誘惑があろうとしても、自分の主義・主張・意志を決してまげずに突き進んでいくことですね。
男性に「みさお」と名づける時は、この意味が多いと思います。
②女の”みさお”
この使い方が、みなさん一番知りたい意味なのではないでしょうか。
男性に使われることはほとんどなく、女性が貞操を固く守るときに使います。
つまり、夫であるあなただけを思い、一生寄り添って、共に生きていきますという”誓い”や”覚悟”のようなものです。
それは夫が亡くなっても守り通す、強い強い意志なんです。
また、男性に対して性的にとても道徳心が高く、”心身汚れることなく、純潔を守っている”という意味でも使われます。
この意味では、”処女”という意味が近いかもしれません。
処女を捧げるという意味も含まれていると思います。
ちょっと固くなってしまったのでくだけて言うと、心に決めた男性以外に色目を使ったり、絶対に浮気したりしないということですね。
③上品なさま
上品で立派なさまに使われることがあります。
辞書によっては「みやびやか」「高雅」という言葉で説明されています。
源氏物語にも出てくるくらい古い使われ方なので、現代ではあまりピンときませんが、当時はとても良い意味で使われていたのだと思われます。
「操」の例文
- 亡き夫に操を立てる
- 操の堅い妻
類語・対義語
類語
対義語
- 節操がない
- 八方美人
- 尻軽
- 見境が無い
- 意志が弱い
- 芯が弱い
- プライドがない
- 変わり身が早い
正式なの対義語は見つかりませんでしたが、「節操がない」が近いのかもしれません。
また、ざっと思いつく限り近い言葉をさがしてみました。
もっと理解を深めるための雑学
「みさお」って、どのくらいの人が本当の意味を理解しているのでしょうか?
10~30代の男女1000人にアンケートを取ってみました。
「操(みさお)」は、本来どういう意味だと思いますか?
- 60% 女性が貞操を守ること
- 15% 男をうまく扱って手玉にとる
- 15% あやつり人形のこと
- 10% 浮気性の女性
60%なので、決して高くはない数字ですね。
間違って使っていると言うよりも、そもそもの言葉の意味が分からないという人も多いようです。