「徒然(つれづれ、とぜん)」の意味を、わかりやすく1分解説

「徒然」と聞くと、やはり吉田兼好の『徒然草』を思い出しますよね。

ですが、「徒然」って何でしょうか?

一生使える知識となるように、1分でわかるようにまとめてみました。

1分解説

「徒然」の読み方

「つれづれ」と読みます。

「とぜん」とでもOKですが、徒然草のイメージから「つれづれ」と読む方が風流ですよね。

また、ひらがな表記で「つれずれ」はNGです。

「徒然」の意味

①手持ちぶさた。退屈である。

②もの思いに沈むこと。

②しんみりしたもの寂しさ。

本来は「連れ連れ」と書かれていました。

漢字の意味の通り、「長々と、同じ状態が連続すること」が元々の意味となります。

そこから、このような意味となっているようです。

「徒然」の解説

主に①で使われることが多いので、今回は①のみの解説をしていきたいと思います。

①手持ちぶさた。退屈である。

ただ単純に「何もすることがない」という状態ではなく、その状態が退屈すぎて「つまらない」と思っているところがポイントです。

なので、マイナスの方がやや強いイメージですね。

例えば、入院をしていて、何もすることがない状態を体験したことがある人もいると思います。

病床って、何もすることがなくて本当に退屈ですよね。

「ひますぎるなぁ~、つまらないな、、、」

と思うことが「徒然」です。

「徒然」の例文

現代では、全くと言っていいほど使われない古い言葉ので、古典での日本語と思ってもらったら問題ありません。

  • 病床の徒然な日々を、読書にてまぎらわす
  • 老後の徒然を、絵画の鑑賞にて過ごしたいと思います。
  • 昨今は徒然なものですから、、、
  • 徒然の日を退屈そうに暮らしている〈夏目漱石・「虞美人草」より〉

もっと理解を深めるための雑学

有名な「徒然なるままに」ってどういう意味?

それでは、徒然草の冒頭で有名な「徒然なるままに」という意味はどうなるのでしょうか。

これは、

「することがないので、退屈にまかせて、、、」

という意味になります。

では、冒頭を約して、より”徒然”の理解を深めていきましょう。

つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

吉田兼好『徒然草』より抜粋

ここの意味は諸説ありますが、大体このような意味になります。

「することがないので、退屈にまかせて、一日中すずりに向かって心に浮かぶとりとめないこと、アテもなく書いていると、気が変になりそうだ(ばかばかしいく思うものだ)。」

こうやって見ると、吉田兼好はこの日、とんでもなく「徒然」だったことがわかりますね笑

以上が、徒然についての解説となります。