単語の品詞
日本語の種類を細かく分けていくと、一番小さい単位は「単語」になります。
この単語ですが、大きくは「自立語」「付属語」の2つに分けられ、そしてさらに細かく分類すると10種類になります。
昔、学校で覚えたものの、大人になるとほとんどの人が忘れています。
ここで再度覚えて、日本語をより深く理解しましょう!
単語 | 自立語 (単独で文節を作ることができる) 「私」「きれい」「こんにちは」等 |
活用がある自立語 | ⇒3品詞 |
活用が無い自立語 | ⇒5品詞 | ||
付属語 (単独で文節をつくれない) 「~は」「~です」「~できない」等 |
活用がある付属語 | ⇒1品詞 | |
活用がある付属語 | ⇒1品詞 |
10種類の品詞
- 名詞(めいし)&代名詞(だいめいし)
- 動詞(どうし)
- 形容詞(けいようし)
- 形容動詞(けいようどうし)
- 副詞(ふくし)
- 連体詞(れんたいし)
- 接続詞(せつぞくし)
- 感動詞(かんどうし)
- 助動詞(じょどうし)
- 助詞(じょし)
品詞の分類一覧
分類 | 品詞 | 役割 | ||||
単語 | 自立語 | 活用がある | 述語になる | 「ウ」の段で終わる | 動詞 | 動作や状態を表す |
「い」で終わる | 形容詞 | 名詞を修飾する | ||||
「だ」で終わる | 形容動詞 | 「どんな」を表す | ||||
活用が無い | 主語になる | 名詞 (代名詞) |
人・物・場所の具体的な対象を示す | |||
修飾語になる | 主に用言を修飾 | 副詞 | 名詞以外(動詞等)を修飾する | |||
体言のみを修飾 | 連体詞 | 名詞を修飾する | ||||
独立語になる | 感動詞 | 応答、感動などを表す単体の言葉 | ||||
接続語になる | 接続詞 | 文と文、節と節、語と語とをつなぐ | ||||
付属語 | 活用が無い | 助詞 | 他の語に付属して文節をつくる | |||
活用がある | 助動詞 | 他の語に付属して、いろいろな意味を付与する |
各品詞の説明
名詞
人・物資・場所の具体的な対象を示します。
「木、火、大阪、平野」など具体的なものを示すだけでなく、「彼、彼女」といった代名詞も名詞に入ります。
名詞最大の特徴は、主語になれるということです。
「遊ぶ」という動詞でも、「遊ぶこと」「遊び」などと転成させることにより名詞になるので、主語になることが可能です。
動詞
動作や状態を表します。
「走る、動く、遊ぶ」などは動作を表していますが、「いる」「ある」といった状態を表す単語も動詞となります。
「走る、動く、遊ぶ」は全て「ウ段」で終わっているように、全ての動詞は「ウ段」で終わることが特徴です。
形容詞
名詞がどんな状態であるかを説明するために、修飾する役割です。
「人」という名詞があれば、「美しい、優しい、大きい」といった修飾をします。
形容詞は、すべて「い」で終わります。
また、少しややこしいですが、「大きい(人)」は形容詞ですが、「大きな(人)」となると連体詞になります。
「大きい(形容詞)」には、未然系・連用形・終止形・連体形・仮定形といった活用がありますが、「大きな(連体詞)」には活用がないところが違いになります。
形容動詞
形容詞に似ていますが、「い」で終わりません。
「静かだ、素敵だ」といった言葉です。
形容詞と見分けがつきにくいですが、「~である」とつけれるものが形容動詞です。
「大きいである」は言えないけれど、「静かである」とは言えるので形容動詞と判断できます。
また、「きれい」の場合、「い」で終わりますが、実際の使い方は「きれい本」ではなく「きれいな本」と活用されるので、形容動詞になります。
副詞
主に用言「動詞、形容詞、形容動詞」と修飾します。
副詞の種類として、次の4つがあります。
- 状態(すぐに)
- 程度(かなり)
- 叙述(決して)
- 指示(こう、ああ)
「大きい」という形容詞でも、語尾の「い」を「く」に変えると副詞のように使うことができます。「大きく(動く)」など。
連体詞
他の品詞と連携させて使います。
「あの(本)」「大きな(人)」「あらぬ(方向)」「わが(国)」といった使い方で、活用はありません。
英語や他の言語では、連体詞も形容詞として扱ったほうがしっくりくることが多いです。
感動詞
感動、応答、呼びかけを表し、単独で分になることができます。
活用はありません。
「もしもし」「おはよう」「さあ」「ああ」「いざ」「えいっ」といった言葉が当てはまります。
接続詞
文と文、節と節、語と語とをつなぎます。
文の構成要素同士の関係を示します。
具体的には、下記の言葉を使って、前後の文章をつないでいきます。
- 順接(だから)
- 逆接(しかし)
- 並列(および)
- 添加(しかも)
- 対比(対して)
- 選択(または)
- 列挙(第一に)
- 説明(なぜなら)
- 補足(ちなみに)
- 換言(つまり)
- 例示(たとえば)
- 転換(さて)
- 結論(かくして)」
助詞
他の自立語に付属し、動詞や形容詞との意味関係を示します。
- 格助詞
- 並立助詞
- 副助詞
- 系助詞
- 接続助詞
- 終助詞
- 女性言葉の終助詞
- 間投助詞
- 準体言詞
助動詞
付属語で、活用があるものです。
用言や他の助動詞に付属し、下記のようにさまざまな意味を表します。
- 受け身
- 自発
- 可能
- 尊敬
- 使役
- 打ち消し
- 過去
- 完了
- 推量
- 意志
- 希望
- 伝聞
- 様態
- 断定
- 比況
- 丁寧