川を表す漢字 「川」と「河」と「江」と「沢」の違いとは?

川という字を見て、どんな川をイメージしますか?

山間を抜ける清らかな小川、街中を抜ける隅田川のような川、中国を横断する巨大な長江と、いろんな種類の川がありますね。

実はこれらは、同じ川であっても規模や特徴によって名前が変わるんです。

その種類をまとめてみたいと思います。

川を表す言葉の違い

川を表す漢字は、結構多くて4つあります。

「川」「河」「江」「沢」とあり、厳密に言えばもういくつかあるようです。

それぞれの違いを見ていきましょう。

「川」とは、雨などの自然の水が集まって流れをつくり、地表を流れていく水路のことを言います。

「川」での重要なポイントは、「自然にできた流れ」というところで、人工的につくられた水路については川とは呼ばず、「下水道」「用水路」といったように用途によってさまざまな名前が付けられています。

川は、沢・河・江に比べ汎用性が高く、これらを含めて汎用的に「川」と呼ぶこともあります。

「河」とは、川よりも大きな規模のものを表すときに使います。

具体的な規模で言えば、「川」のおよそ50倍の流域面積のものをさすようです。

50倍!

信濃川や利根川といった日本で有数の規模をもつ川ですら太刀打ちできません!

それは日本の川はすべて「○○川」という名前になりますよね笑

もし、信濃川がとてつもなく大きな川だったら「信濃河」になっていたかもしれません。

このように日本では「河」といった規模のものは無くあまり馴染みはあまりないですが、「大河ドラマ」や「運河」といった壮大でスケールの大きなものを表す言葉に「河」が使われています。

また、中国で河と言えば「黄河」の意味になります。

「江」は、「え」と読めば海や湖などが陸地に入り込んだ「入り江」や湾のような場所を表していました。かなり古くでは、海などもさしていた時代もあったようです。

また、「コウ」と読めば、大きな川の意味になって、特に中国では「長江(揚子江)」を表す言葉になります。
(※日本では琵琶湖をさしていた時代もあるようです)

「川」のおよそ100倍の流域面積のものになってくると「江」と呼ばれるようになるそうです。

山あいの小さな谷川を「沢」と呼びます。

比較的源流に近く、水が浅くて草が茂っているところを流れているような水の流れです。

基本的には、普段は湿っている程度で、雨が降ったときだけ水流が見られるくらいの小さな規模のものを表すことが多いです。

ですが、「川」との厳密な区別はありません。

規模順に並び替え

このことから、規模別に並び替えるとこのような並びになります。

江 > 河 > 川 > 沢

また、これら全ての規模のものをまとめていうと「河川」というくくりになります。

英語で言うと「river」ですね。

川、河に関する雑学

それでは、川にまつわる雑学を掲載しておきます。

知っておいて損はないと思いますのでぜひこちらもあわせて覚えておきましょう!

日本一の川

日本一の長さ

長さの1位は信濃川です。

これは有名ですね。367kmもあります。

せっかくなので、5位までまとめてみました。

  • 1位 信濃川(367km) 流域=新潟県、長野県
  • 2位 利根川(322km) 流域=茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、長野県
  • 3位 石狩川(268km) 流域=北海道
  • 4位 天塩川(256km) 流域=北海道
  • 5位 北上川(249km) 流域=岩手県、宮城県

日本一の流域面積

流域面積1位は利根川です。

  • 1位 利根川(16,840 km2)
  • 2位 石狩川(14,330 km2)
  • 3位 信濃川(11,900 km2)
  • 4位 北上川(10,150 km2)
  • 5位 木曽川(9,100 km2)

日本一の川幅

川幅の日本一は荒川です。なんと2537mもありますよ。

ですが、川幅といっても、田んぼがあったり河川敷のような場所で、普段は川のような水の流れがない箇所も含まれています。

国土交通省の発表なのでとりあえず間違いないでしょう笑

世界一の川

世界一長さ

  • 1位 ナイル川 (6,650 km)アフリカ
  • 2位 アマゾン川 (6,400 km)南アメリカ
  • 3位 長江 [揚子江] (6,300 km)アジア
  • 4位 ミシシッピ川 (5,971 km)北アメリカ
  • 5位 エニセイ川 (5,540 km)アジア

世界一の流域面積

  • 1位 アマゾン川 (705万 km2
  • 2位 コンゴ川 (368万 km2
  • 3位 ミシシッピー川 (325万 km2
  • 4位 ラプラタ川 (310万 km2
  • 5位 ナイル川 (287 km2

天の川と銀河

天の川って、夜を彩る壮大な星の集まりです。

不思議なことに、あれほど壮大でありながら「河」ではなく「川」が使われています。

これほどの規模があれば河でもよさそうなものです。

とはいっても、、、天の川って「銀河」を横から見たものですよね。

あれ!?

銀河!?

こっちが「河」かっ!

宇宙レベルで言えば、天の川よりもっと大きな銀河や星団があるから、それに比べて「川」なのかもしれません。

ここでもしっかりと区別されているのかもしれませんね笑