「親族」と「親類」と「親戚」と「身内」って何が違うの?

「親族」って言う言葉にかなり似た意味で、「親類」や「親戚」という言葉がありますよね。また、「身内」も近い意味の言葉になると思います。

これらの言葉の意味の違いをまとめてみました。

2分でわかる! カンタン解説

それでは、この4つの言葉の違いをカンタンにわかりやすく解説をしていきますね。

まず最初にお伝えするのが、「親戚」と「親族」同じ意味です。特に区別が無いので、ここはまとめて1つにしたい思います。

なので、実際は3つの意味の違いということになります。

実はこの3つ、割と明確な違いがあるんです。

それぞれの言葉の意味

親族

血縁関係または婚姻関係で繋がりを有する者の総称で、その範囲は法律で決められているので、親族かどうかのラインははっきりと決められています。
「6親等内の血族」「配偶者」「3親等内の姻族」の3つですね。

親戚/親類

家族を除く、血縁や婚姻によって結びつきのある人。特に法律で定められた決まりは無いため、「遠い親戚の、、、」と言われることもあるように、親戚の範囲は、主観によって決めら

身内

主に家族や親戚のことをさすけれども、主観的な性格が強く,個々人の判断にまかされる。「今回は身内だけで、、、」と言われるように、その範囲は完全に主観によって決められます。

各ことばの意味の違い 一覧

親族 親類親戚
身内
法律で定義がある × ×
家族を含む ×
血族関係を含む
姻族関係を含む
血族・姻族以外も含む × ×
主観的見地

「親族」と「親類/親戚」の違い

①法律で決まりがあるかどうか

一番の大きな違いが、その範囲を法律で決められているかどうかとういことです。

つまり、「親族」というくくりだったら、「6親等内の血族」「配偶者」「3親等内の姻族」の3つの条件に当てはまらなかったら、絶対に親族になることができません。

ですが「親戚」は法律で規定がありません。「遠い遠い親戚で、、、」といった表現ができるように、その範囲を本人がある程度まで決めることができるので、たとえ会ったこともなければ顔も知らない人でも親戚に入ることもありえます。

この両者の言葉には、主観的か客観的かの差があるということですね。

②家族を含めるかどうか

この説明をするために、まず「家族」の定義を説明します。家族とは、同居している自分の配偶者、親、子供のことを言います。

親族は家族を含み、親戚・親類には家族を含みません。

自分の同居している身内は「親族」でありますが、「親戚」とは呼びませんね。

「親族」「親類・親戚」と「身内」の違い

「身内」とは、最もあいまいな言葉になります。

「親戚」「親類・親族」が血族や姻族をもとに構成されているのに対して、「身内」はもっとあいまいに決めることができます。

「今回は身内だけで、、、」というと近い親族だけの意味ももちろん強いですが、かならずしも血族や姻族だけの関係である必要はありません。

親族や親族以外でも、当人が主観で決めた範囲の人たちが含まれます。

最も主観性の強い言葉と考えても良いと思います。

もっと理解を深めるための雑学

ここでは、親族のちょっとした雑学をまとめてみたいと思います。

”配偶者の兄弟(姉妹)”の「配偶者」は、親族に入るの?

あなたの配偶者に、兄弟(姉妹)はいますか?

いる人ならOKですが、いない人なら、もしいると仮定して読んでくださいね。

その兄弟(姉妹)の配偶者って、冠婚葬祭では必ずといって良いほど顔を合わすことがあると思いますし、普段からよく会っているという人もいるかもしれません。

あなたにとっても割と近い親族のイメージがあると思います。

ですが、、、法律的に見た場合、親族の範囲がしっかり定められていて、”配偶者の兄弟(姉妹)”の「配偶者」は、法律上親族(正確には姻族)には入らないんです。

えええ!!では、親族が集まる会合では親族ではない人がいるの!?と思うかもしれませんね><

ですが安心してください!決してそんなことはありません。

これは、あなたからみた親族の基準であって、「あなたの配偶者」から見ると、もちろん配偶者の兄弟姉妹の旦那さんは親族に入ります。

親族って、ちょっと主体が変わったら意外なところが親族に入ったり、入らなかったりとややこしいんです。なので親族の集まりは、この人とこの人は親族だけれど、あの人から見たら親族ではないといった、実はちょっと複雑な関係なんです。

親族を考える時、どの人を基準とするかが大切なんですね。

「親族」という言葉は、説明したように法律でガチガチに決められていますが、「親戚」や「身内」という言葉なら法律で明確な決まりがありません。本人がある程度まで範囲を決めても大丈夫なんです。

なので、”配偶者の兄弟(姉妹)”の「配偶者」は、「親族」とは言えませんが、「親戚」という言い方ならOKかもしれませんね。