「アイロニー」の意味とは? 例文を使って1分で解説

アイロニーの意味と番的使い方について説明したいと思います。

知識人が論文で使ったり、テレビで言ったりしますが、イマイチ、ピンときづらい言葉ですよね。

日本語で言ってくれれば早いのに、、、と思いますが、広くメディアでも使われている以上意味は覚えておかなければなりません。

ここでは、わかりやすく1分でまとめてみました。

アイロニーの意味

アイロニーには、主に次の3つの意味があります。ですが、覚えて甥が方が良いのは①と②だけでOKです。

意味

皮肉当てこすり。風刺。

②反語。逆説。

③ソクラテス的アイロニー

解説

①「皮肉」としての意味 & 例文

アイロニーの意味としては、ほとんどが①番の意味で使われます。

なので、「皮肉」と脳内変換できれば基本的に問題ありません。

「当てこすり」や「風刺」も、皮肉と似た意味の言葉ですね。

「皮肉」とは、本当に言いたいこととは逆のことを言って、遠まわしに相手のことを意地悪く言ったり、イヤミな言い方をすることです。

仕事がとても忙しい時に、遅刻してきた人に対して、

「とてもゆったり出社できてよかったですね。」

というと、とてもイヤミな言い方になりますよね。

つまり、アイロニーとは、相手のことを軽蔑・嘲笑したりする、かなりマイナスなイメージの意味が含まれています。

②「反語」としての意味 & 例文

また、アイロニーには「反語」の意味もあります。

反語とは、本当に云いたいことと真逆のことを疑問的に言うことです。

例えば、遅刻してた社員に上司が、

「こんなに遅い出社がありえるものか!(いや、ありえはない!)」

と、怒ったりする時に使いますね。

この場合、疑問文の後の回答が、”本当に伝えたいこと”ですね。


このように、①と②に共通して言える事は、どちらも本心と反対のことを言うということです。

本心とは逆のことを言うことによって、本来言いたいとをより強調したり、違う意味を与えることがを、「アイロニー」の本質と言います。

アイロニーの例文 使い方

  • 彼の言った意地の悪いアイロニーは、とても笑えなかった。
  • 遅れてきた社員に「あら、早いですね」というのは典型的なアイロニーだ。
  • 各国の核爆弾の保持が、結果的に核の抑止につながるのは核のアイロニーと言える。
  • 上司のアイロニーは、とても許しがたいものだった。
  • 世の中は少し見方を変えると、アイロニーで満ち溢れてます。
  • この映画は、ユーモアだけでなく、ちょっとしたアイロニーを取り入れるとより良くなりそうだ。

このようにアイロニーを並べてみると、「皮肉」という言葉を使うよりも遥かに文学的な印象がグッと上がりますね。

文化人が好んで使う気持ちがとてもわかる気がします。

ですが、一般的な会話ではやはり使われることがないので、使うときは状況を見て使ってくださいね。

アイロニーの認識率

では、アイロニーという言葉はみんなはどのくらい理解できているのでしょうか?

10~30代の男女1000人にアンケートを取ってみました。

アイロニーの意味がわかりますか?

  • 53% 明確にわかります。
  •  5% 少しあやふやです。
  • 42% わかりません。

かなり珍しいパターンですが、わかる人とわからない人が完全に真っ二つに割れていますね。

やや知っている人が優勢です。

知っている人はハッキリ知っているので、アイロニーの意味を知っていればかなり知識人のイメージを得ることができるかもしれません。

アイロニーの意味がわかっている方に質問です。
普段、日常会話でも使いますか?

  • 11% よく使う。
  • 19% たまに使う。
  • 70% 使わない。

日常会話ではやはり使いづらい言葉であることがわかりますね。

これは、「皮肉」という言葉が誰にでもわかる使いやすい言葉だということですよね。

やはり、知識人がテレビで好んで使うアイロニーですが、はやり頭が良いイメージをつけるために使っている人も多いと推測できます。

頭が良い方こそ、わかりやすい表現をしてもらいたいものですね笑

アイロニーの雑学

アイロニーには、もう一つ意味があります。

「③ソクラテス的アイロニー」ですね。

これは、例えばある言葉について、ソクラテスが意図的に知らないことを装って、相手に教えてもらうことによって、その相手も実は知らないんだよということを逆に教えるということです。

知っていると思っているけど、実はあまり知らないことを気づかせるというかなりハイレベルな問答法です。

これが有名な「無知の知」ですね。

自らの無知を自覚することが、真の認識にたどりつくというソクラテスの真理追究の基本となる考え方です。

こんな友達がいたらイヤですが、自分が実は知らないことを教えてもらえるのは、本来は良い機会になるはずです。

まとめ

今回は、「アイロニー」について詳しくまとめてみました。

「皮肉」「反語」として覚えておいてもよいですが、圧倒的に「皮肉」としての使い方が多いです。

なので、アイロニーと出てきたら、まず何に対してマイナスイメージを持っているかを感がると理解が早くなると思います。