「恋」と「愛」の違いを、1分で分かりやすく解説

「恋」と「愛」って、何が違うか説明できますか?

ほとんどの人が、ほぼ同じと言う意味だと言ったり、かなり曖昧な答えしか出せる人がいません。

それぞれの人が正解を持っているという表現が正しいかもしれませんね。

ですが今回は、この人類永遠のテーマとも言える究極の話題について、できるかぎり明確な答えを出せるように調査をしてみました。

「恋」と「愛」の違い

辞書での意味の違い

  1. 特定の人に強くひかれること。また、切ないまでに深く思いを寄せること。恋愛。
  2. 土地・植物・季節などに思いを寄せること。

by デジタル大辞泉

  • 親子・兄弟などがいつくしみ合う気持ち。また、生あるものをかわいがり大事にする気持ち。「愛を注ぐ」
  • (性愛の対象として)特定の人をいとしいと思う心。互いに相手を慕う情。恋。「愛が芽生える」
  • ある物事を好み、大切に思う気持ち。「芸術に対する愛」
  • 個人的な感情を超越した、幸せを願う深く温かい心。「人類への愛」
  • キリスト教で、神が人類をいつくしみ、幸福を与えること。また、他者を自分と同じようにいつくしむこと。→アガペー
  • 仏教で、主として貪愛(とんあい)のこと。自我の欲望に根ざし解脱(げだつ)を妨げるもの。

by デジタル大辞泉

男女間における「恋」「愛」の違い

「恋」や「愛」には、”博愛””愛国心”といったように、”異性への感情”以外に使われることも多いですが、まずは、”異性への感情”における、「恋」や「愛」の違いについてまとめていきたいともいます。

基本的な意味の違い

辞書からの意味をまとめると、

  • 」=相手を「好き」だと”思い焦がれる”感情
  • 」=互いに「好き」な相手の幸せを願い、大切にする感情

とうことになります。

実際これは、みなさんも同じようなことを思っているようで、こんな意見がたくさん届いています。

  • 「片想いは”恋”で、付き合ったら”愛”になる」(43歳男/会社員)
  • 「”恋”は1人で想う、”愛”は2人で想い合う」(23歳女/会社員)

つまり「」とは、「恋に落ちる」「恋焦がれる」というように、自分が「好き」だと思う気持ちのことです。

自分の気持ちを受け入れてほしい感情なので、

「愛し合う」と言えても、「恋し合う」という表現が無いように、お互い気持ちが通じ合っているという意味は全く含まれていません。

そして、その”恋した相手”の幸せを願って行動したくなる気持ちが「」ということになります。

片想いで、相手のことが好きで好きでたまらない状態は「」で、その恋が成就してお付き合いが始まって、相手のことを大切思って行動したくなることを「」となります。

「恋」とは主に”片想い”で、「愛」とは主に”両想い”に近い状態です。

ただ、一つ忘れてはならないことは、お付き合いが始まっても、相手を「恋する」気持ちは変わりません。

恋した相手の幸せを願うことが「愛」なので、「恋」が「愛」に変わるわけではなく、「恋」した状態で、さらに「愛」という感情が加わると言うイメージがわかりやすいかもしれません。

(もちろん、「愛」にも「恋」という感情は含まれています)

どちらがイメージが良い?

これも大きな議論がありそうな内容ですよね。

「恋する」は、「相手を好きだと思うこと」なので、とてもピュアなイメージが強いです。

まるで、中学生の頃の純粋に人を大好きだと思う気持ちが、まさに「恋」ですよね。

それに対し「愛」は、やや大人というか、現実味があるリアルな恋愛のイメージです。

なので、歳をとればとるほど、純粋でピュアにに「恋する」ということにとても強い憧れを抱くようになります。

こんなアンケートを取ってみました。

この中で、もっとも憧れる表現はどれですか?
  • 70% 「60歳になっても、まだ奥さんに恋しているんです。」
  • 15% 「60歳になっても、まだ奥さんを愛しているんです。」
  • 12% 「60歳になっても、まだ奥さんが大好きなんです。」
  •  3% 「60歳になっても、まだ奥さんマジリスペクト。」

ダントツで「恋している」という表現の支持が多い結果となりました。

初恋のように、純粋な気持ちに憧れる気持ちは、何歳になっても変わらないということですね。

「恋」には下に心があるので”下心”、「愛」は真ん中に心があるので”真心”とはよく言われますが、このアンケート結果のように、間逆の結果となりました。

「恋人」と「愛人」という言葉を見ても、やはり逆ですよね。

「恋は下に~」の表現は、とても見事で印象的な表現だとは思いますが、これは完全に間違っているということになります。

「恋」と「愛」はどちらが強い感情なの?

では、どちらの方が「好き」という感情が強いのでしょうか。

これは、辞書からの意味では全く分からないので、世間のイメージで調査する方が良いかもしれません。

実際、10~30代の男女1000人にアンケートしたら、このような結果となりました。

「恋」と「愛」はどちらが強い感情だと思いますか?
  • 25% 「恋」
  • 65% 「愛」
  • 10% 「好き」

「愛」という言葉が一番強いイメージのようです。

1人で想うより、2人で想い合うほうが強いなんて、「愛」はやはりステキな言葉だと改めて思います。

「愛」には責任が伴う

「恋」とは、個人が誰かを思い焦がれるだけの感情です。

つまり、「恋」には全く責任はありません

ですが、「愛」になると、相手を大切にしたいと言う気持ちが入ってくるので、責任感のような感情も加えられるということです。

むしろ、「相手の幸せについて自分自身が責任を背負いたい!」という感情と言っても良いか漏れいません。

まさに、結婚とは”愛し合うこと”そのものになりますよね。

なので、感情としては、恋より愛の方が圧倒的に重いということになります。

「恋」と「愛」の、人間関係について

「恋はドキドキ。愛は心地よい落ち着き」といった表現も多いですよね。

恋愛は、うまくいくかどうかの駆け引きを楽しんで、お互い気持ちが分かった後は、手に入れた安心感から心地よい落ち着きを楽しみたいということです。

なので、落ち着いてしまったら、ドキドキやトキメキが忘れられず新しい恋愛をはじめようとしたり、浮気をしてしまう人が多いんですね。

人は、ドキドキも落ち着きも両方手に入れたいわがままな生き物なんですよね笑

恋は「受け取る」 愛は「与える」

先述のように「愛」とは、相手を想って行動したくなることです。

なので、愛しているとは「与える」という行動になります。

逆に「恋」とは、相手が恋してくれている感情を受け取ることによって、嬉しくなりますよね。

方向が間逆になるというイメージです。

恋は「奪うもの」 愛は「与えるもの」

恋は、自分が恋に落ちると同時に、相手にその気持ちを受け入れてほしいので、相手を「恋に落とす」とうことを狙います。

つまり、相手の心を奪うことですね。

また、ライバルがいたら、相手の心を奪い合わなければなりません。

そして見事に奪うことができると、愛を「与える」ことにより、落ち着きや居心地の良さを求めます。

まさに、戦争と平和ですね。

「恋は独りよがり」という間違い

ネットを見ると、「恋」が”独りよがりな感情”、「愛」が”お互いを想う感情”というように書かれているのを良く見かけます。

「独りよがり」とは、「自分の意見を無理に押し通すこと」です。

「行きすぎた愛」「愛しすぎた結末」「捻じ曲がった愛情」と言ったように、”愛”の方が”独りよがり”な恋愛に使われることが多いんです。

”恋”は、「かなわぬ恋」「砕け散った恋」と言われるように、個人で完結してしまうことも多く、あまり迷惑はかけるというイメージはありません。

大切な人に使う、「恋」と「愛」

男女間のイメージがとても多いですが、それ以外に使われることもとても多いです。

主なものをまとめてみました。

親子愛

最も代表的なものが「親子愛」ではないかと想います。

特に、親が子を想う気持ちは、命を投げ出してでも守りたいという気持ちの人もいるように、恋愛以上に強い感情なのかもしれません。

”母性本能”や”絆”といった言葉も近い意味になるかもしれませんね。

博愛

大切な人というと少し意味は違うかもしれませんが、異性だけでなく、また、特定の人だけでなく、世の中すべての人を平等に愛する精神のことです。

人以外に使う、「恋」と「愛」

この感情は、人に対してだけでなく、すべてのものに対して使うことができます。

愛国心

自国を思い、国の名誉や存続のために、行動しようとする感情のことです。

時に、自分を犠牲にしてでも守りたいというくらい強い愛国心を抱いている方もいます。

恋愛感情以外の「恋」

土地・植物・季節などに思いを寄せるときに「恋する」という言葉が使われることも多いです。

「故郷に恋う[こう]」「昔を恋う[こう]」といった表現に使われます。

まとめ

今回の調査の結果、まとめると次のようになりました。

  • 」=相手を「好き」だと”思い焦がれる”感情
  • 」=互いに「好き」な相手の幸せを願い、大切にする感情

さらに、この感情は人だけでなく、モノや場所にも使えたりするということですね。

「想い焦がれる」「相手の幸せを願う」というロマンティックな言葉です。