「当てこすり」って言う言葉はたまに聞きますが、、、
一般的にはあまり浸透していない言葉ですよね。
1分でわかるようにまとめてみたいと思います。
「当てこすり」の意味
意味
①当てこすること。また、その言葉。あてつけ。
解説
「あてこすり」は、漢字で書くと「当て擦り」となります。
これは、本当に言いたいことを直接言うのではなく、わざと遠まわしに言ったり、真逆の表現をして、それとなく相手にわかるように悪口を言うことです。
ポイントは「相手が気づくように」ということです。
使い方としてはこうです。
あいつを批判してやりたい。
しかも、できるだけ悪く伝えてやりたい!
じゃあ、ちょっと皮肉を言ってやろう。
という時に使われたりします。
言われた方も、「え!それってオレのことだよね!?」ってわかった瞬間、直接言われるよりも余計にイラってきますよね。
さらに、言った人に問いただしても、、、
「いやいや、ホントそんな意味じゃないよ!気を悪くしたらごめんなっ、ハハハ!」
って言われると、さらに腹が立ちます。
加害者も言い逃れることができる隙がある、なんていうひどい表現でしょうか><
「あてつけ」との違い
上記の説明では、「あてつけ」とかなり近い言葉のように思いますね。
「当てこすり」と「あてつけ」との明確な違いは1つです。
「当てこすり」は、”悪口を言うこと”や、その時に出た”悪口の言葉”のことです。
つまり、言葉として言うことですね。
「あてつけ」は、これらの言葉で言うことだけでなく、行為そのものも含みます。
例えば、
「浮気した彼氏への”あてつけ”で、みんなの前で山田君とイチャイチャしてやった。」
という表現は、言葉でなく”行為そのもの”のことですね。
「彼氏への”当てこすり”で、みんなの前で山田君とイチャイチャしてやった。」
とう表現では使えないことになります。
「皮肉」との違い
皮肉にも、かなり意味が似ています。
皮肉との違いは、「的を得た表現であるか」ということです。
例えば、社会を「風刺」することは、ジョークめいた「皮肉」ですが、それは「当てこすり」や「あてつけ」とは言わないですね。
皮肉には「的を得た表現」という意味も含まれており、、つい「ウマい!」と思ってしまうこともあります。
また、「明確なターゲットがあるかどうか」ということも違いとなります。
「当てこする」「あてつけ」は、必ず誰か非難したい相手がいて行われる行動です。
相手にそれとなくわかるように、絶妙なニュアンスで伝えるところが逆に悪意があるからですね。
ですが「皮肉」には風刺の時のように、必ずしも明確な誰かがターゲットになる必要はありません。
例文 使い方
- その言葉が、私への当てこすりだと気づいたのは、そのもっと後のことでした。
- 笑い話にかこつけて、彼の失敗を当てこすった。
- 誤解するな!これは当てこすりではない、ただ考えたことを話しただけなんだ。
- 彼女の言った、あの腹立たしい当てこすりといったらもう、、、
- 昨日の課長の言葉は、間違いなく彼への当てこすりだろう。
こうやって例文を見ても、あまりなじみの無い表現ですね。
「当てこすり」の認識率
では、このなじみのないように思える「当てこすり」ですが、みんなはどのくらい理解できているのでしょうか?
10~30代の男女1000人にアンケートを取ってみました。
「当てこすり」の意味がわかりますか?
- 12% 明確にわかります。
- 16% 少しあやふやです。
- 72% わかりません。
ほとんどが、あやふやかわからない人ばかりですね。
「当てこすり」の意味がわかっている方に質問です。
普段、日常会話でも使いますか?
- 3% よく使う。
- 7% たまに使う。
- 90% 使わない。
知っている人でも、9割の人があえて使っていないということになります。
意味はわかっても、日常会話ではまず使わない、、、という言葉なんですね。
知っていてソンはない、、、くらいです。
この理由は、「あてつけ」の意味の中に、「当てこすり」の意味もかなり含まれていることから、皮肉めいた表現は「あてつけ」でほぼ統一されてしまっているのかもしれませんね。
まとめ
このように「当てこすり」とは、
誰かに対して、
わざと反対のことを言ったり遠まわしな表現をすることによって、
かつ相手にわかるように強く非難する言葉を言う。
ということになります。